第一次妊娠


夜勤もある不規則勤務5年。
酒のストックは欠かさない。
おかげで、少しの体調不良も、生活習慣のせいになっていた。
でも今回は違う。
やたら眠い・・・

『7週目』
その言葉に驚いた。
式場も、日取りも決まっていたけれど、まだ職場には伝えていなかった。
ドレスを着る前の、『できちゃった』
かなり意味のない、かっこわるい『できちゃった』
来月のシフトが決まった月末の報告。
みんなに迷惑をかけることになった妊娠報告。
ごめん。みんな。そしてありがとう。

なにもかもが初めてで新鮮。
つらいつわりでさえも、なんだか楽しめた。
私の体に宿った小さな命が、私の体をのっとろうとしているんだ。
私はタダの宇宙船。
そんな空想の物語が膨らんでいく。
仕事場ではポケットの黒飴が特効薬。

5ヶ月すぎたころ。
うそのようにつわりが終わる。
快適な妊娠ライフの始まりだ。
仕事と、結婚式の準備に追われ、育児雑誌で未来を空想する。
初めて会うわが子へ・・・と針をせっせと動かした。
大きくなるおなかをかかえ、引越しの準備も始めた。
片道30分の産院まで、のんびり歩いた。
食べ過ぎないように・・・と、毎日1個のアイスクリームを楽しみに生活した。
臨月になったって不安にはならなかった。
毎年恒例の花火大会にも参加。
生まれる1週間前のことだ。
今まで生きてきた中で、一番ワクワクドキドキした10ヶ月。

いったい、どんな子が生まれてくるんだろう。
私は、どんなお母さんになるんだろう。
どんな生活が待っているんだろう。。。


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